川越城本丸御殿保存修理工事

本丸御殿 ただいま修理中!

工事の概要

川越城本丸御殿は、平成20年10月20日(月)をもって休館いたします。これは昭和42年度以来の大規模な保存修理工事のためで、平成22年度末(平成23年3月)にかけて館内の見学を中止させていただきます。今回の保存修理工事の主な内容は以下のとおりです。

  1. 屋根の修理
  2. 基礎の修理
  3. 木材の交換・修理
  4. 壁の修理
  5. 建物の補強
  6. 文化財建物としての独立

保存修理工事期間中は周辺のみなさんをはじめ、多くのみなさんに御不自由をおかけいたしますが、今回の工事は川越城本丸御殿を将来にわたって残していくための重要な工事です。みなさんの御理解と御協力をいただきながら、工事を進めていきたいと思います。工事期間中、日本100名城の記念スタンプは川越市立博物館受付に置いてあります

また、見学会等も予定しております。当ホームページや「広報かわごえ」等でお知らせいたしますので、御参加いただければと思います。また、工事期間中は内部を御覧いただけないため、工事用外壁に本丸御殿に関する写真展示を行います。これは高さ3mの外壁を使って、大きな写真を展示するもので、工事期間中のみの公開になります。

保存修理とは

川越城本丸御殿は「埼玉県指定有形文化財」です。これはこの建物が歴史的に貴重な建物であることを示しており、雨漏りが発生しているからといっても、現代の材料で補修すれば済むということではありません。保存修理では、その建物の歴史的な変遷を調査し、それを踏まえて当時の工法によって修理することが求められます。また、建物のどの部分を、どのような理由で、どんな工法で、どのように修理したかを記録することも重要です。とくに今回は構造を補強するために新設する部分もあり、後世の人たちになぜそのような設計をしたかを伝えなければなりません。今回の修理では、完成後に修理報告書を作成し、将来にわたって修理の記録が残るようにします。

交通案内

※見学会等をのぞき、工事中は内部を見学することができません。

公共交通機関をお使いの場合、西武新宿線本川越駅または東武東上線JR川越線川越駅より

註
  1. 瓦が古くなって、破損しているものもあるため、建物内に雨漏りが発生しています。そこで、屋根を下地から葺き直し、瓦を選別して破損した瓦を取り替えます。これによって、雨漏りを根本的になくします。

  2. 基礎が部分的に下がってしまっているため、建物がゆがんでしまっています。そこで、基礎を据え直して水平をとり、建物の歪みを直します。これによって、建具の建付けを改善し、建物全体のバランスを取ることができます。

  3. 建物を支える柱や梁など木材の一部が、雨漏り等によって傷んでいます。そこで、部分的に削り取って、別の材で間を埋めたり、傷みの激しい材は新材と交換します。これによって、建物を建築当時の強度に戻すことができます。

  4. 壁が湿気などでもろくなっていたり、部分的に石膏ボードが使用されています。そこで、いったん壁を全て除去し、竹木舞による伝統的な土壁で復元します。これによって、壁そのものが筋交いの役目を果たし、建物を建築当時の強度に戻すことができます。

  5. 大規模な地震発生の可能性が指摘されています。そこで、建物の耐震性を高めるため、天井裏や床下に補強材を入れて建物を強くします。これによって、建物に建築当時以上の強度を与えることができます。

  6. 現在の本丸御殿は、昭和42年に建てられた便所棟や昭和62年に建てられた家老詰所への渡廊下が連結されて建てられています。そこで、これらの部分を除去し、文化財建造物として独立した建物にします。これによって、他の部分が損朽した際にも本丸御殿への影響を軽減することができます。また、文化財指定部分を明確にすることで、来館されたみなさんに文化財建物としての理解を得られるようにします。